2006年03月06日

開幕ハット!柳沢ド派手復帰(スポニチANNEX)

柳沢がJ復帰戦で衝撃の開幕ハットトリックを決めた。鹿島は5日、アウエーで広島と対戦。メッシーナからレンタル移籍で2年8カ月ぶりに復帰した日本代表FW柳沢敦(28)は、前半に2得点を挙げ、後半26分にはオーバーヘッドで3点目を奪って4―3の勝利に貢献した。ハットトリックは自身3度目。6月に行われるW杯ドイツ大会のレギュラー獲りに向け、強烈なアピールとなった。

 飢えていた。試合に、ゴールに。その思いが体を宙に浮かせた。後半26分、味方のシュートがバーに当たってはね返ってくる。柳沢は体を反転させて右足オーバーヘッドで3点目を叩き込んだ。「(オーバーヘッドでのゴールは)今までに記憶がない。勢いです」。体が勝手に動いていた。

 鹿島への“惜別ゴール”を決めた03年7月5日の磐田戦から、974日ぶりとなるJのピッチ。2日に合流したばかりだが、慣れ親しんだ鹿島のパスサッカーは熟知していた。どう動けば、どうボールが出てくるか。前半38分に、青木の右クロスにタイミングよく飛び出てヘディングで決めると、同43分には小笠原のパスを察知して動き、右足で流し込んだ。「3点はたまたま」と思わず口元を緩めた。

 すべてはW杯のため。イタリア3年目は、W杯メンバーにも直結する大事なシーズンと考えていた。これまで不本意な起用法にも不満を持ったことはなかった。しかし、サイド起用が多かったために意を決して、ムッティ監督にFWでの起用を要望。今年ばかりはFWでなければ意味がなかった。だが、願いは聞き入れられず、その後の出番は極端に減ってしまった。セリエAで1ゴールも奪えない悔しさは残ったが、FWでの出番を優先すればJへの復帰の道しか残されていなかった。

 慣れないイタリアの生活で収穫がなかったわけではない。「ストレスの多い生活をしてきた。我慢する中で、精神的にたくましくなった」。ここ一番での勝負強さに磨きが掛かった。日本代表ではそのストレスをぶつけ、昨年は代表でゴールを量産した。「(イタリアでの)悔しさはあるが、終わったことを考えても仕方がない」。自然体で臨んだこの日も結果を残した。

 90分間フル出場は昨年11月のアンゴラ戦以来。関係者には「足にきてた。ばてた」と本音をもらしていた。高原、久保とライバルが結果を残し、自らもハットトリックを決めた。「いい方向にいけばいい」。勝負強さを身につけて、背番号13は戻ってきた。

 ≪小笠原が好サポート≫復帰した柳沢を中盤で支えたのがMF小笠原だった。ゴール前でパスを受け取って、外に回ってきた柳沢にラストパスを送ってアシスト。「(柳沢が)見えちゃったんで」と振り返った。今年もゲームキャプテンを任され、長短のパスを交えながら冷静に試合を組み立てた。柳沢との連係も「何年もやっていますから」とやりやすさを口にした。前半22分には先発した17歳の高卒ルーキーDF内田篤が倒されて得たPKを落ち着いて決めた。試合後にはルーキーに「どうだった?」と声を掛けた。これには内田篤も「うれしかったです」と感激の面持ちだった。

 サンパウロを指揮して昨年、世界クラブ選手権を制したアウトゥオリ監督は、初陣の勝利に表情は変えなかったが、「代表の選手がいい味つけをしてくれている」と小笠原らの能力を高く評価した。ただ、3失点した守備は課題。小笠原は「一発でやられるイメージがある」と反省も忘れなかった。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2006/03/06/01.html
posted by 偏 at 08:00| NEWS