2007年12月02日

奇跡だ!鹿島10差大逆転V…J1第34節(報知)

◆J1第34節 鹿島3―0清水(1日・カシマ) メークミラクルで10冠達成だ。鹿島が9連勝で2001年以来6年ぶり5度目のリーグ制覇を果たした。MF小笠原満男(28)のPKで先制すると、MF本山雅志(28)の追加点などで3―0で清水を下した。首位・浦和が横浜Cに敗れたため、逆転優勝が決まった。残り5節で勝ち点10差をひっくり返す奇跡のV。9連勝は90分間制になった03年以降Jリーグ新記録となった。

 いくら泣いたっていい。いつまでも跳びはねていたっていい。浦和敗戦のシーンを場内の大画面で見届けると、どこからともなく「奇跡だ」と声が上がる。本山は胸の前で手を合わせながら崩れ落ち、顔を芝生に突っ込んだ。小笠原は誰彼かまわず抱き合った。9冠目から5年間を費やしての10冠達成。ピッチの各所に出来た歓喜の輪は、いつの間にか1つの大きな輪になっていた。

 タイトルの味を知る2人が引っ張った。前半20分、PKを小笠原が落ち着いて右隅に決め、先手を取った。さらに同期入団のMF本山が続く。後半3分、クリアされたボールを右足でダイレクトシュート。左隅を突き刺した。逆転優勝のために勝利しか許されない試合を、ベテランになったミツオとモトヤマの「ミツモト」コンビが勝負を決めた。

 「長い間欲しかったタイトルなので、とってもうれしい。多くの人が待ち望んでいたタイトルを取れた。みんなで勝ち取った」小笠原は岩手弁が交じるほど、興奮しながらマイクを取った。本山も「ようやく歴史に1ページを刻めた。本当に、本当によかった」と話すと、顔を覆う指の間から涙がみるみるあふれた。

 成長して帰ってきた。小笠原は今年7月、イタリア・メッシーナから鹿島に復帰。背番号は「初心に帰るため」とルーキーが背負うような40番を希望した。カルチョの国で暴動によるサポーターの死に直面し、「プロサッカーの影響力を学んだ」と、それまではしなかったサポーターへのサイン、ボランティア活動に積極的に取り組み、若手に手本を示した。

 また、「27歳で引退」というプランを描いていた本山も「10冠を取るまで辞められない」と引退を先延ばしにした。今季は守備を要求され、「チームのため」と得意のドリブルを封印。夫人から「気合を入れろ」と言われれば丸刈りにし、「体が動いていない」と指摘されれば、休日返上で走りに出かけた。すべては、この日のためだった。

 Jリーグ記録となる9連勝で、歴史に残る大逆転劇を起こした。シャンパンファイトで、2人はこの日何度目か分からない抱擁を交わし、「常勝軍団だ」と口をそろえた。28歳の2人が、鹿島新時代の幕を引き上げた。

http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20071202-OHT1T00109.htm
posted by 偏 at 22:09| NEWS